
仲人の舘です。
相席の恋人という、世にも奇妙な物語で放映された短編ドラマがありました。
このドラマは、倉科カナさんと宇津井健さん主演によるものでしたが、悲しさの中にも優しさのある秀逸なドラマで今でも印象に残っています。
運命の人との結婚を夢見るOLの倉科さんは、高校時代からの恋人とずっと同棲中だったのですが、すれ違いの日々が続いていました。
そんなある日、ある喫茶店に入った彼女は突然めまいに襲われ、気が付くと見知らぬ老人の宇津井さんが同じテーブルに相席していたのです。
声をかけてくる相席の男性は、実は僕は君の恋人なんだと言い放ち、その後、彼女は喫茶店で何度も老人と再会することになります。
老人は、彼女の婚約者だったのですが、老人のいる未来の世界では既に病に侵されて他界していました。
相席の恋人というドラマは、未来から移動できる時間軸のシステムを利用したもので、老人が悲しんでいる彼女を励ますためにやってきたのです。
結末は、未来の恋人である老人の手紙に励まされ、今の恋人のことを忘れることができたというものですが、とてもほのぼのとした作品になっています。
おどろおどろしい内容が多い世にも奇妙な物語の作品の中では、非常に印象に残るドラマでした。
「年を取ると普通のことが幸せになるんだ」という老人のセリフが今も心に残っています。