
仲人の舘です。
タラレバ話とは、あの時こうだったら、ああしていれば、という生産性のない話です。
ドラマの東京タラレバ娘は、何かにつけて飲み会を開き、不毛な会話を繰り広げるアラサー3人を中心に展開していくコメディ調のドラマです。
コメディ調ではありますが、発言の一つ一つが3人と同じような立場の人間には何とも耳障りの悪い事でしょう。
未婚でアラサー、そんな何とも言い難い状況を、タラレバ話と独特のノリとテンポで描いています。
タラレバ話をしているだけでは作品として面白くありませんから、そこに必ずといっていいほど登場するのが謎のイケメンモデルKEYです。
KEYの役割は、誰もが思っていても口に出す事をはばかっているような、そんなアラサー女性に対する本音をぶちまける事です。
たとえば、酔って転んで男に抱えてもらうのは25歳まで、30代は自分で立ち上がれといったかなりの辛口発言をします。
KEYの発言は、ただの悪口ではなく的確に彼女達の心に刺さるところが重要です。
彼女達とはタラレバ話に盛り上がる3人だけでなく、それを見ている同じような立場の人間も含まれます。
心に刺さる発言はKEYだけがするのではなく、この3人の口から出る言葉にも共感ポイントがあり、それが人気に繋がっているのでしょう。
見ている最中は心が痛いのだけれど、見終わると何となく元気になれるような不思議な作品です。