
仲人の舘です。
言葉には流行り廃りがあり、その時代の風景を反映したものがしばしば登場します。
ただ、バツイチという言葉に関しては90年代に登場して以来、今も使用される事の多い言葉です。
意味は、これに関しては語源を辿ってみると現代では通じにくいのですが、ニュアンスとして解釈できます。
もちろん離婚歴のある方を指す言葉で、二度の離婚ならバツニとなるようですね。
今ほどコンピューターが普及していなかった時代には、戸籍謄本は紙媒体で管理されていました。
当然ながら結婚すれば配偶者欄にお相手の名前が記載されますが、離婚時にはこれを抹消しなければなりません。
そして、その方法がバツイチの言葉通りバツ印をつける事でした。
バツ印が一つ付いているからバツイチという、単純な意味です。
今は、戸籍謄本はコンピューター上で管理されていますから、バツ印が実際に付けられる事はありません。
それでも、離婚経験というネガティブな意味をオブラートに包みつつ、端的にわかりやすく表現したバツイチという言葉は今も重宝されています。
由来を知らなくても何となく意味がわかる言葉、というのは貴重です。
まぁ、便利な言葉ではありますが、目にする機会は無いに越したことがありません。