はじめに
恋愛のプロ・仲人の舘です。
結婚相談所で活動する女性から、「プロフィールには正直に書いているのに、なぜか反応が薄い」という相談を数多く受けます。
それは魅力がないからではありません。
多くの場合、「自分の魅力が、相手に伝わる形に翻訳されていない」だけなのです。
プロフィールは自己紹介文である以前に、相手があなたを理解するための資料です。
今回は、仲人として実際に成婚につながった事例をもとに、プロフィールを「魅力の翻訳文」に変えるための自己開示術をお伝えします。
プロフィールは評価表ではなく設計図
プロフィールを書くとき、多くの方が無意識に「正確さ」を重視します。
年齢、仕事、趣味、性格。
間違っていない情報を書くことに意識が向きます。
しかし、相手が見ているのは事実の正確さではありません。
「この人と生活したら、どんな日常になるのか」。
プロフィールは、あなたという人間の設計図であり、取扱説明書でもあります。
事実を並べるだけでは、その設計図は完成しません。
自己開示がうまくいかない原因
自己開示が苦手な女性は、「出し過ぎると重い」「控えめが無難」と考えがちです。
その結果、当たり障りのない文章になります。
一方で、自己開示を頑張り過ぎると、情報が散らかります。
過去の経験、価値観、希望条件が整理されないまま並び、読む側が疲れてしまいます。
問題は量ではありません。
翻訳されていないことです。
魅力とは主観的な事実
仲人の立場から見ると、魅力は「長所」ではありません。
魅力とは、「その人らしさが、相手の生活イメージにつながること」です。
例えば「真面目です」という表現。
事実かもしれませんが、相手は具体像を描けません。
「約束を守る」「継続力がある」「安定している」。
こうした生活に落とし込める形に翻訳して初めて、魅力として機能します。
成功するプロフィールに共通する視点
成婚に近づくプロフィールには、共通する視点があります。
それは、「自分がどういう人か」よりも、「自分と関わると相手がどう感じるか」を意識している点です。
自分の内面を語るのではなく、相手の未来を想像させる。
この視点の転換が、自己開示の質を大きく変えます。
情報は「翻訳」してから出す
プロフィールに書く内容は、大きく三つに分けられます。
- 事実情報
- 価値観
- 日常の過ごし方
重要なのは、そのまま出さないことです。
必ず「相手にとってどう見えるか」に翻訳します。
例えば「一人の時間が好き」。
そのままでは距離を感じさせます。
「自分の時間を大切にできるので、相手の時間も尊重できます」と翻訳すると印象が変わります。
ネガティブ要素こそ翻訳が必要
短所や不安をどう書くかで、プロフィールの質は大きく変わります。
隠す必要はありません。
ただし、事実のまま置かないことです。
例えば「口下手です」。
これだけではマイナスに見えます。
「慎重に言葉を選ぶタイプで、聞き役になることが多い」と翻訳すると、受け取られ方は変わります。
これは誤魔化しではなく、解釈の整理です。
理想条件は願望ではなく指針として書く
理想の相手像を書く際、「優しい人」「誠実な人」といった抽象表現が多くなります。
これも翻訳が必要です。
優しさとは何か。
誠実さとはどんな行動か。
「話し合いができる」「約束を大切にする」。
具体的な行動に落とし込むことで、価値観が伝わります。
条件は要求ではなく、人生設計の指針として示すことが重要です。
読み手の負担を減らす構成
どれだけ良い内容でも、読みづらければ魅力は伝わりません。
- 一文を長くしない
- 話題を詰め込み過ぎない
- 段落ごとに一つのテーマに絞る
これは文章技術というより、相手への配慮です。
プロフィールから「この人は一緒にいて楽そうだ」と感じてもらえるかどうかが、次の一歩を左右します。
プロフィールは完成品ではない
プロフィールは一度書いて終わりではありません。
活動を通して、反応を見ながら調整していくものです。
仲人として感じるのは、うまくいく女性ほど、プロフィールを「育てている」という点です。
自己開示は固定されたものではなく、対話の入口です。
まとめ
プロフィールは、自分を良く見せる文章ではありません。
自分の魅力を、相手に伝わる言葉に翻訳する文章です。
事実を並べるのではなく、生活のイメージにつなげる。
それだけで、出会いの質は大きく変わります。










恋愛のプロ・仲人の舘は、口が上手いわけでも、押しが強いわけでも、まして魔法を使えるわけでもありません。








