
仲人の舘です。
お見合いの際に作成する学歴や仕事、自己アピールを書いた書類。
身上書とか、結婚相談所ではプロフィールという呼び方をしますよね。
正しくは「釣書」という呼称を持っているという事をご存じでしょうか。
読み方は、「つりしょ」でも、「つりがき」でも構いません。
事実、変換能力の高いパソコンでは、どちらの読みで入力しても、「釣書」と漢字変換されます。
と、この話をするといつも、それって、相手を釣るための美味しい事を書き並べた書面という意味ですかと尋ねられるのですが、それはとんでもない誤解です。
実はこの釣書というのは、元々個人のプロフィールもそうですが、それ以上に、家系というのを明確に示すものだったんですね。
そのため、身内の名前を並べ、その血縁関係を線で結んだ所謂系図のようになっていました。
そして、その図面そのものが文字を糸で釣り上げるように見えたところから、命名されたと言われています。
昔の武家社会や公家社会では、結婚は本人同士ではなく、家同士が結ばれるものだったと言っても過言ではありません。
そこで、この釣書が非常に重要になる訳で、嘗ては都のあった関西のみで使われていた言葉でしたが、江戸時代以降、関東でも普及したと見られています。
とは言え、今は家系よりも自分自身をアピールするものですから、身上書として、しっかりと自己アピールを書いていただければいいのではないかと思います。