はじめに
恋愛のプロ・仲人の舘です。
婚活では、出会うことそのものよりも、出会った相手との関係をどう育てるかが重要です。
結婚相談所、お見合い、婚活パーティー、マッチングアプリ、友人からの紹介など、現在は出会いの方法が増えています。
しかし、出会いの機会が増えたからといって、自然に恋愛へ発展するわけではありません。
実際に多くの方を見ていると、「出会いはあるのに交際につながらない」という女性と、「一つの出会いを自然に次へつなげられる」という女性には、初期段階の対応に違いがあります。
ここでいう初期対応とは、男性を振り向かせる恋愛テクニックではありません。
相手に関心を持ち、自分のことも適切に伝え、もう一度会う理由をつくっていくことです。
特に30代、40代の婚活では、一度会っただけで相手を判断しすぎないことも重要になります。
今回は結婚相談所の仲人としての経験から、出会いを恋愛へ発展させるために意識しておきたい初期対応についてお話しします。
初対面で「好きになれるか」を決めない
婚活で非常によく見られるのが、初対面で恋愛対象になるかどうかを判断しようとすることです。
- ドキドキしなかった
- 話はできたけれど、恋愛という感じではなかった
- 悪い人ではないけれど、ピンとこなかった
このような感想だけで次に会わないと決めてしまう女性は少なくありません。
もちろん、明確な違和感や価値観の相違があれば、無理に関係を続ける必要はありません。
ただし、初対面で強い恋愛感情が生まれなかったことと、将来的に好きになれないことは別の話です。
婚活での初対面は、お互いに多少なりとも緊張しています。
男性も普段通りの魅力を十分に出せているとは限りません。
女性側も相手を確認しようとする意識が強くなり、自然な会話ができないことがあります。
その状態で相手のすべてを判断するのは早すぎます。
初対面では「好きになれるか」ではなく、「もう一度会ってもよいか」という程度の判断で十分です。
この違いだけでも、出会いが恋愛へ発展する可能性は大きく変わります。
相手を「条件」から「一人の男性」に変える
婚活では、年齢、職業、年収、学歴、居住地、結婚歴など、さまざまな情報を事前に確認できます。
条件を確認すること自体は悪いことではありません。
結婚相手を探している以上、生活に関わる条件を見るのは当然です。
問題は、条件を見ることに慣れすぎると、目の前の男性までプロフィールの延長として見てしまうことです。
例えば、「年収○万円の男性」「○歳の男性」「○○に勤めている男性」として会話を始めてしまうと、その人自身への関心が弱くなります。
恋愛が始まるには、条件の確認だけでは足りません。
- この人は何を大切にしているのだろう
- 休日にはどんな時間を過ごしているのだろう
- どんなことを話すと楽しそうなのだろう
このように、一人の人間として興味を持つ必要があります。
相手への質問も、情報収集のためだけに行うのではありません。
その男性の考え方や人柄を知るために質問するのです。
条件で出会ったとしても、関係を育てる段階では「条件」から「人」へ視点を移すことが大切です。
初期段階では減点方式をやめる
婚活が長くなるほど、相手を見る目は厳しくなりやすいものです。
- 話し方が少し気になる
- 服装が好みではない
- 店選びが普通だった
- 会話が少しぎこちなかった
一つ一つは小さなことでも、減点していくと短時間で不合格になってしまいます。
しかし、結婚相手として本当に重要な部分は、初対面では分からないことのほうが多いのです。
- 約束を守る人なのか
- 困ったときに話し合える人なのか
- 自分とは違う考えを尊重できる人なのか
- 家族を大切にする人なのか
- お金に対する感覚はどうなのか
- 仕事と家庭をどのように考えているのか
こうしたことは、何度か会い、さまざまな会話をしなければ見えてきません。
初期段階では、欠点を探すより「もう少し知りたい部分があるか」を考えてみてください。
恋愛へ発展する出会いとは、最初から完璧な相手を見つけることではなく、相手を知る余地を残せる出会いでもあるのです。
「楽しかった」を言葉にする
男性との関係を次へつなげるうえで、非常に重要なのが好意的な反応です。
ここでいう好意とは、「好きです」と伝えることではありません。
- 今日は楽しかったです
- その話、面白かったです
- お店を探してくださってありがとうございます
- またお話しできたらうれしいです
こうした簡単な言葉で十分です。
婚活中の女性の中には、自分から好意を見せると追われなくなるのではないかと考える方もいます。
しかし、男性側も女性の反応を見ています。
- 自分と一緒にいて楽しそうだったのか
- 次も誘ってよいのか
- 迷惑ではなかったのか
何も反応がなければ、男性は「脈がないのだろう」と判断することがあります。
関係の初期ほど、お互いに相手の気持ちが分かりません。
だからこそ、楽しかったのであれば、楽しかったと伝えることが重要です。
駆け引きより、分かりやすい肯定的な反応のほうが次の出会いにつながることは多いものです。
男性だけに会話を任せない
初対面では、「男性が会話を盛り上げてくれるか」を見ている女性もいます。
確かに、会話が上手な男性と一緒にいると楽でしょう。
しかし、恋愛や結婚は接客サービスではありません。
男性が質問し、女性が答え、男性が次の話題を探すという状態では、男性側も疲れてしまいます。
会話は二人でつくるものです。
相手から質問されたら答えるだけではなく、「○○さんはどうですか」と返す。
相手が仕事の話をしたら、仕事内容だけでなく「その仕事を始めたきっかけは何だったのですか」と少し話を広げる。
相手が趣味について話したら、「楽しそうですね」で終わらず、どこが面白いのか聞いてみる。
こうしたやり取りによって会話に往復が生まれます。
男性に「この女性とは話しやすい」と感じてもらえることは、外見的な印象とは別の大きな魅力になります。
自分の情報も少しずつ渡す
相手に質問することは重要ですが、質問ばかりになると面接のようになります。
恋愛へ発展させるには、自分のことも伝える必要があります。
- 休日の過ごし方
- 好きな食べ物
- 最近興味を持っていること
- 仕事について感じていること
- 行ってみたい場所
- 将来やってみたいこと
こうした日常的な情報を少しずつ話していきます。
自己開示という難しい言葉を使わなくても、考え方は単純です。
相手を知りたいなら、自分についても知ってもらう必要があるということです。
自分のことをほとんど話さず、男性の情報だけを集めても距離は縮まりません。
初期段階では、深刻な過去や非常に個人的な事情まで話す必要はありません。
まずは「この女性はこんな人なのだ」と相手がイメージできる程度の情報を渡していきましょう。
次に会う理由を会話の中につくる
出会いを恋愛へ発展させる女性は、最初のデートだけで関係を完結させません。
会話の中に次につながる材料を自然につくっています。
例えば、男性が「最近イタリア料理のお店を探している」と話したとします。
そこで女性が「私もイタリア料理が好きです」と伝えれば、それだけで次のデートにつながる可能性があります。
映画、食事、旅行、スポーツ、展覧会、季節のイベントなど、共通する話題があれば覚えておきましょう。
「今度行きましょう」と女性から強く誘う必要はありません。
- そこ、私も行ってみたいです
- それは面白そうですね
- 私も好きです
この程度の反応でも、男性からすると誘う理由になります。
恋愛の初期では、「また会いたい」という感情だけでなく、「次に何をするか」が見えることも大切です。
連絡では関係を進めようとしすぎない
初対面がうまくいった後、LINEやメッセージで関係を深めようとする女性もいます。
しかし、文字だけのやり取りには限界があります。
長文を送り続けたり、毎日の連絡を求めたり、相手の返信速度を細かく気にしたりすると、本来楽しいはずの出会いが負担になることがあります。
初期段階の連絡で重要なのは、関係を完成させることではありません。
次に会うまでの関係を切らさないことです。
会って話したほうが分かることはたくさんあります。
メッセージでは気が合っていたのに、実際に会うと違ったということもあります。
反対に、メッセージは淡泊でも、会うと非常に話しやすい男性もいます。
連絡頻度だけで相手の好意を判断しすぎないことです。
返信の速さより、実際に次の約束をしようとしているかを見るほうが現実的です。
追いかけるより「相互性」を見る
女性から多少積極的に動くことは問題ありません。
しかし、自分ばかりが関係を進めようとしている場合は注意が必要です。
- 自分から連絡しなければ何も来ない
- 自分から誘わなければ会えない
- 予定を聞いても具体的な日程が出てこない
- 質問するのは自分ばかり
この状態が長く続くなら、一度冷静に関係を見たほうがよいでしょう。
恋愛は、一人の努力だけで成立するものではありません。
最初は女性からきっかけをつくっても構いませんが、その後男性からも反応が返ってくるかを見る必要があります。
大切なのは、「私が頑張れば好きになってもらえる」と考えすぎないことです。
あなたが一歩近づいたとき、相手も一歩近づいてくる。
その相互性がある関係ほど、無理なく発展していきます。
二回目、三回目で見えるものを大切にする
初対面では、お互いに多少よそ行きの姿になります。
だからこそ、二回目、三回目に会ったときの印象が重要です。
- 最初より話しやすくなったか
- 一緒にいて疲れないか
- 自分の意見を言えるか
- 相手も自分に関心を持ってくれているか
- 小さな約束を守ってくれるか
- 店員など自分以外の人への接し方はどうか
こうした部分から、その男性の人柄が少しずつ見えてきます。
結婚を考えるのであれば、強い恋愛感情だけでなく、「この人とは普通の日常を過ごせそうか」という感覚も大切です。
派手なデートをしたときに楽しいことより、普通に食事をしながら会話をして心地よいことのほうが、長い結婚生活では重要になる場合があります。
出会いを恋愛へ発展させるというのは、無理に相手を好きになることではありません。
会う回数を重ねながら、好きになれる相手なのかを丁寧に確認することなのです。
まとめ
出会いを恋愛へ発展させるために、特別な恋愛テクニックが必要なわけではありません。
重要なのは、初対面で結論を急がず、相手を知るための時間をつくることです。
婚活では条件を確認することも必要ですが、実際に会った後はプロフィールではなく、一人の男性として相手を見ることが大切です。
そして、相手を評価するだけの立場にならず、自分も関係をつくる側に回ることです。
- 楽しかったら「楽しかった」と伝える
- 相手に質問されたら自分も質問する
- 相手の話に興味を持つ
- 自分についても少しずつ話す
- 共通する話題があれば次につなげる
こうした小さな行動の積み重ねが、単なる「出会った人」を「もう一度会いたい人」へ変えていきます。
一方で、自分だけが努力し続ける必要はありません。
- あなたが関心を示したときに、男性からも関心が返ってくるか
- あなたが会おうとしたときに、男性も時間をつくろうとするか
関係が一方通行になっていないかを見ることも大切です。
30代、40代の婚活では、時間を無駄にしたくないという気持ちから、早く相手を見極めようとしがちです。
しかし、見極めを急ぎすぎることで、本来なら育ったかもしれない関係を自分から終わらせてしまうこともあります。
初対面ですべてを決める必要はありません。
「もう一度会ってみたい」。
最初は、その程度で十分です。
二回、三回と会いながら、相手の人柄を知り、自分のことも知ってもらう。
その過程で「この人といると自然でいられる」「もっと話してみたい」という気持ちが生まれるなら、そこから恋愛が始まります。
出会いの数だけを増やしても、一つ一つの出会いをすぐに切ってしまえば関係は育ちません。
大切なのは、出会う力だけではなく、出会った相手との関係を適切に育てる力です。
相手を急いで好きになる必要も、相手からすぐに好きになってもらう必要もありません。
まずは二人が「また会いたい」と思える関係をつくること。
それが、婚活における出会いを自然な恋愛へ発展させる初期対応の基本なのです。









恋愛のプロ・仲人の舘は、口が上手いわけでも、押しが強いわけでも、まして魔法を使えるわけでもありません。








