はじめに
恋愛のプロ・仲人の舘です。
婚活アプリを利用すると、会う前から相手について多くの情報を知ることができます。
年齢、職業、年収、居住地、趣味、休日の過ごし方、結婚への意思などを確認でき、メッセージを重ねれば考え方や話しやすさもある程度見えてきます。
忙しい30代、40代の女性にとって、効率よく相手を探せる婚活アプリは非常に便利な出会い方です。
しかし、プロフィールが理想的で、メッセージも盛り上がったからといって、実際の相性まで良いとは限りません。
反対に、アプリ上では特別な魅力を感じなかった男性と、実際に会ってみたら意外なほど話しやすかったということもあります。
結婚を考える相手との相性は、画面の中に並ぶ条件だけでは判断できません。
むしろ、本当に確認すべきことの多くは会ってから見えてきます。
今回は結婚相談所の仲人としての経験から、婚活アプリだけでは分からない相性をどのように見極めればよいのかをお話しします。
プロフィールで分かるのは相性ではなく候補条件
婚活アプリでは、検索条件を設定することで希望に近い男性を探すことができます。
- 年齢は何歳まで
- 年収はいくら以上
- 住んでいる地域はどこまで
- 結婚歴の有無
- 子どもを希望するかどうか
こうした条件を確認することは、結婚を目的とした出会いでは必要です。
ただし、条件が一致していることと相性が良いことは別です。
プロフィールから分かるのは、基本的には「この男性と会うことを検討できるか」という入口の情報です。
- 年収が希望通りだから一緒に生活しやすいとは限りません
- 趣味が同じだから会話が合うとも限りません
- 結婚願望があると書いているから、結婚生活について同じ考えを持っているとも限りません
婚活アプリのプロフィールは、相手を選び切るための資料ではなく、会って確かめる相手を探すための資料だと考えたほうがよいでしょう。
メッセージの相性と会ったときの相性は違う
婚活アプリでは、実際に会う前にメッセージを交換することが一般的です。
ここで会話が盛り上がると、「この人とは相性が良さそう」と期待するでしょう。
しかし、文章でのコミュニケーションが得意な人と、対面でのコミュニケーションが得意な人は同じとは限りません。
- 文章なら考えてから返信できます
- 相手の質問を読み直すこともできます
- 時間をかけて面白い返事を考えることもできます
ところが、実際の会話には
- 間があります
- 表情があります
- 声の大きさや話す速度があります
- 質問への返し方も、その場で分かります
メッセージでは非常に話しやすかったのに、会ってみると自分ばかり話題を出さなければならないこともあります。
反対に、メッセージは短くても、会えば自然に話が続く男性もいます。
婚活アプリ上のやり取りは重要ですが、それだけで相性を決めないことです。
「沈黙が苦痛ではないか」は重要な相性
初対面では会話が盛り上がるかどうかを気にする女性が多いものです。
もちろん、楽しく話せることは大切です。
しかし、結婚相手として考えるのであれば、会話が途切れたときの感覚にも注目してください。
- 沈黙になるたびに「何か話さなければ」と焦るのか
- それとも、少し黙っていても気まずくないのか
これはプロフィールからは分からない相性です。
結婚生活では、毎日楽しい話題があるわけではありません。
- 疲れている日もあります
- 何となく静かに過ごしたい日もあります
そのような時間を無理なく共有できる相手かどうかは、長い関係では意外に重要です。
初回のデートで多少沈黙があったからといって、それだけで「会話が合わない」と判断する必要もありません。
むしろ、沈黙のときに自分がどの程度自然でいられたかを確認してみてください。
会話の内容より「会話の往復」を見る
相性を見るときは、何を話したかだけでなく、会話がどのように進んだかを見ることも大切です。
- 自分ばかり質問していなかったか
- 男性からも質問があったか
- 自分の話を途中で遮られなかったか
- 意見が違ったときに否定から入らなかったか
- 話題を一方的に自分の話へ戻されなかったか
こうした部分には、その男性のコミュニケーションの特徴が表れます。
例えば、趣味がまったく同じ男性でも、自分の話ばかりしてこちらの話を聞かないのであれば、長く付き合うほど疲れるかもしれません。
反対に、趣味が違っていても「それはどんなところが面白いのですか」と興味を持ってくれる男性なら、関係を育てやすいことがあります。
相性とは、共通点の数だけではありません。
違いがあっても、お互いに関心を持てるかどうかが重要なのです。
店員への態度には普段の人柄が出やすい
プロフィールには「優しい性格です」「穏やかだと言われます」と書くことができます。
しかし、本当の人柄は自己紹介文だけでは分かりません。
実際に会ったときには、自分に対する態度だけでなく、周囲の人への接し方も見てください。
- 店員に横柄な態度を取らないか
- 何か間違いがあったときに必要以上に怒らないか
- 混雑しているときに露骨に不機嫌にならないか
- 他人への配慮があるか
初対面の女性に対して男性が丁寧なのは、ある意味当然です。
相手から好かれたいと思えば、誰でも多少は気を遣います。
それより参考になるのは、自分以外の人にどのように接しているかです。
これは婚活アプリのプロフィール写真やメッセージからは分からない情報です。
小さな予定変更への対応を見る
相性や人柄が見えやすいのは、物事が予定通り進まなかったときです。
- 予約していた店が混雑している
- 電車が遅れる
- 天候が悪くなる
- 予定していた場所に入れない
こうした小さな問題が起きたとき、その男性がどう対応するかを見てください。
- すぐにイライラするのか
- 誰かのせいにするのか
- 「では別のお店を探しましょう」と切り替えられるのか
結婚生活では、予定外の出来事がいくらでも起こります。
仕事、家計、家族、住まい、健康、子育てなど、二人で対応しなければならないことも増えます。
デート中の小さなトラブルだけで結婚生活のすべてを判断することはできません。
それでも、想定外の出来事への反応は、その人の一面を知る材料にはなります。
金銭感覚は年収だけでは判断できない
婚活アプリでは年収を確認できることがあります。
結婚生活を考えるうえで収入が気になるのは当然でしょう。
しかし、年収だけでは金銭感覚は分かりません。
収入が高くても浪費が多い人はいます。
反対に、それほど高収入でなくても計画的に生活している人もいます。
確認したいのは、お金をどこに使う人なのかです。
食事、住まい、旅行、趣味、車、洋服、貯蓄など、何に価値を感じているのか。
自分と完全に同じである必要はありません。
重要なのは、お互いの違いについて話し合える程度の距離にあるかどうかです。
初対面から貯蓄額を細かく質問する必要はありません。
何度か会う中で、普段の生活や将来の話を聞けば、少しずつ金銭感覚は見えてきます。
結婚相手としての相性を考えるなら、年収という数字だけでなく、お金との付き合い方を見ることが大切です。
「何をするか」より「どう決めるか」に注目する
デートでは、男性がどこへ連れて行ってくれるかに注目しがちです。
しかし、相性を見るのであれば、場所そのものより決め方を見てください。
- 「何が食べたいですか」と聞いてくれる
- 候補をいくつか提案してくれる
- こちらが希望を伝えたときに検討してくれる
- 自分の希望だけを押し通さない
こうしたやり取りには、二人で物事を決めるときの姿勢が表れます。
結婚すると、二人で決めることが非常に多くなります。
- どこに住むか
- 家計をどう管理するか
- 休日をどう過ごすか
- 家事をどう分担するか
- 両親との付き合いをどうするか
そのたびに一方が我慢する関係では、長く続けることが難しくなります。
デートは単に楽しむ時間であると同時に、二人で小さな意思決定をする時間でもあるのです。
「自然な自分」でいられるかを確認する
相手の条件や態度だけを見るのではなく、その男性といるときの自分自身にも注目してください。
- 必要以上に良く見せようとしていないか
- 嫌われないように発言を選び続けていないか
- 無理に笑っていないか
- 相手に合わせすぎていないか
- 自分の意見を普通に言えるか
恋愛の初期には、誰でも多少は緊張します。
そのため、一回目から完全に自然体でいられる必要はありません。
ただし、二回、三回と会っても緊張が強く、「失敗してはいけない」と感じ続けるのであれば、その理由を考えてみる必要があります。
相性の良い相手とは、何でも同じ人ではありません。
違う部分があっても、自分を過度に作らなくて済む相手です。
これは婚活アプリの条件検索では見つけられない重要な相性です。
一回のデートで判断しすぎない
婚活アプリでは次々と新しい男性が表示されます。
そのため、一人の男性に少しでも物足りなさを感じると、「もっと良い人がいるかもしれない」と考えやすくなります。
しかし、相手を知るにはある程度の時間が必要です。
初対面では緊張していた男性が、二回目には非常に話しやすくなることがあります。
最初は地味に感じた男性が、何度か会ううちに誠実さや気遣いを見せることもあります。
もちろん、明確な違和感がある相手と無理に会い続ける必要はありません。
大切なのは、「強く惹かれなかった」と「相性が悪かった」を同じ意味にしないことです。
- 嫌ではない
- 話していて苦痛ではない
- もう少し知ってもよいと思える
それなら、二回目に会ってから判断しても遅くありません。
婚活では、一回で正解を見抜く能力より、判断するために必要な時間を取れることのほうが重要な場合があります。
結婚を考えるなら生活の相性を見る
恋愛相手として魅力的であることと、結婚生活を一緒に送れることは完全に同じではありません。
結婚を考える段階では、日常生活に関わる部分も見ていく必要があります。
- 生活時間
- 仕事への考え方
- 休日の使い方
- 金銭感覚
- 家事への意識
- 家族との距離感
- 子どもについての考え
- 住む場所についての希望
こうした項目がすべて一致する夫婦はほとんどいません。
重要なのは違いがないことではなく、違いについて話し合えることです。
「自分はこう考えているけれど、あなたはどう思う」と話せる関係なら、違いがあっても調整できる可能性があります。
逆に、自分の考えだけを正解として押しつける相手では、条件がどれほど良くても結婚後に苦労することがあります。
まとめ
婚活アプリは、出会いのきっかけをつくるうえで便利な手段です。
プロフィールや検索条件によって、自分が希望する男性を効率よく探すことができます。
しかし、婚活アプリで確認できる情報と、結婚相手として本当に知りたい情報は同じではありません。
プロフィールで条件を確認し、メッセージである程度の人柄を知ることはできます。
それでも、実際に会わなければ分からないことは数多くあります。
- 会話のテンポ
- 沈黙したときの居心地
- 自分の話を聞く姿勢
- 周囲の人への態度
- 予定外の出来事への対応
- 物事を二人で決める姿勢
- その男性の前で自分が自然に振る舞えるかどうか
こうした部分は、画面上のプロフィールには表示されません。
30代、40代の婚活では時間を大切にしたいからこそ、条件による効率的な絞り込みは必要です。
ただし、効率を求めるあまり、一回会っただけで相手を判断したり、プロフィールの小さな違いだけで可能性を閉じたりすると、本来相性の良かった男性まで候補から外してしまうことがあります。
婚活アプリは「結婚相手を画面上で決める道具」ではありません。
「実際に会って確かめたい人を探す道具」と考えるほうが現実的です。
- 条件は入口です
- メッセージも入口です
本当の相性を見るのは、二人が同じ時間を過ごしてからです。
そして相性とは、趣味や好みが一致することだけではありません。
- 違いがあったときに話し合えるか
- 一緒にいて無理をしなくて済むか
- 困ったときに協力できそうか
- 相手を尊重しながら自分の意見も言えるか
結婚生活を考えるなら、このような部分を丁寧に見ていく必要があります。
婚活アプリで理想的なプロフィールを探し続けるだけでは、本当の意味での相性は分かりません。
画面の情報で候補を探し、実際の時間の中で相手を知る。
その二つを分けて考えることが、婚活アプリを上手に活用し、自分に合った結婚相手を見極めるための大切な視点なのです。









恋愛のプロ・仲人の舘は、口が上手いわけでも、押しが強いわけでも、まして魔法を使えるわけでもありません。








