はじめに
恋愛のプロ・仲人の舘です。
結婚相手を選ぶとき、「好き」という気持ちはもちろん大切です。
しかし、長年にわたり結婚相談所の仲人として男女のご縁を見ていると、恋愛感情が強いことと、人生を共に歩めることは必ずしも同じではないと感じます。
恋愛中は、一緒にいる楽しさや会いたいという気持ちに意識が向きます。
結婚すると、その相手と日常生活を営むことになります。
仕事、家事、お金、健康、親との関係、住まい、子ども、老後など、恋愛中には見えにくかった現実的な問題にも二人で向き合わなければなりません。
特に30代、40代の婚活では、「好きになれる男性か」だけでなく、「この人と現実を一緒に生きていけるか」という視点が重要になります。
では、人生を共に歩む結婚相手を見極めるためには、男性のどこを見ればよいのでしょうか。
条件表だけでは分からない、結婚相手を見極める視点についてお話しします。
条件ではなく「生活」を想像する
婚活では、年齢、年収、職業、学歴、身長、居住地など、男性の条件を見る機会が多くなります。
条件を確認すること自体は悪いことではありません。
結婚は生活ですから、経済面や住む場所などを考えることには意味があります。
ただし、条件が良いことと、自分に合うことは別です。
年収が高い男性でも仕事が非常に忙しく、夫婦で過ごせる時間がほとんどないかもしれません。
安定した職業の男性でも、家事や家庭生活に対する考え方があなたと大きく違うことがあります。
反対に、最初は理想の条件から少し外れていた男性でも、話してみると生活感覚が近く、安心して将来を考えられることがあります。
プロフィールを見るときには、「条件を満たしているか」だけで判断するのではなく、「この男性と暮らしたら、どのような毎日になるだろう」と考えてみてください。
結婚相手選びでは、条件の評価から生活の想像へ視点を移すことが大切です。
意見が合う男性より話し合える男性を見る
「価値観が合う人と結婚したい」という希望を持つ女性は多いでしょう。
もちろん、基本的な価値観が近いことには大きな意味があります。
しかし、何もかも考え方が同じ男性を探す必要はありません。
別々の環境で生きてきた二人なのですから、意見が違う場面があるのは当然です。
結婚生活で本当に重要になるのは、意見が違ったときに話し合えるかどうかです。
- あなたの話を最後まで聞くことができるか
- 自分の意見だけを押し通そうとしないか
- あなたと違う考え方をすぐに否定しないか
- 二人が納得できる着地点を探そうとするか
こうした姿勢を見てください。
交際中に意見の違いが出ることを「相性が悪い」と考えすぎる必要はありません。
むしろ、小さな違いが生まれたときは、その男性が将来どのように問題と向き合う人なのかを見る機会になります。
機嫌の良いときだけで判断しない
デートが順調で、お互いに気分が良いときには、多くの人が優しく振る舞えます。
結婚相手としての人柄が見えやすいのは、むしろ思い通りにならなかったときです。
- 予約した店が混んでいた
- 予定が急に変わった
- 仕事で疲れている
- あなたと意見が合わなかった
- 何か失敗した
このようなときに男性がどのような態度を取るかを見てください。
- 店員に横柄な態度を取る
- 不機嫌になってあなたに当たる
- 自分の失敗を他人のせいにする
- 予定変更に極端に腹を立てる
こうした行動が繰り返されるなら、結婚後にも同じような場面が起こる可能性を考える必要があります。
反対に、問題が起きても冷静に対応し、相手を責めるより解決方法を考えられる男性は、生活を共にするうえで頼れる存在になりやすいでしょう。
結婚生活では、楽しい出来事だけが起こるわけではありません。
だからこそ、順調ではないときの人柄を見ることが重要なのです。
約束への向き合い方を見る
人生を共に歩む相手には、信頼が欠かせません。
そして信頼は、大きな愛情表現よりも日常の小さな行動によって作られます。
- 時間を守る
- 連絡すると言ったら連絡する
- できない約束を簡単にしない
- 予定が変わったら説明する
- 自分の発言に責任を持つ
- どれも地味なことです
しかし、こうした小さな約束への姿勢には、その人の誠実さが表れます。
婚活中は、魅力的な言葉を言ってくれる男性に気持ちが動くことがあります。
- 絶対に幸せにする
- 結婚したら何でもしてあげる
そのような言葉より、今あなたとの小さな約束を守っているかを見てください。
将来の大きな約束を信頼できるかどうかは、現在の小さな約束への向き合い方から判断するほうが現実的です。
お金の「額」より使い方を見る
結婚相手を考えるうえで、経済面を無視することはできません。
ただし、年収だけを確認すれば十分というわけではありません。
結婚生活では、収入だけでなく、お金に対する考え方が重要だからです。
- 何にお金を使う人なのか
- 貯蓄についてどう考えているのか
- 高額な買い物をするときに相談できるのか
- 見栄のために無理な支出をしないか
- 将来に備える意識があるか
こうした金銭感覚は、夫婦生活に大きく関係します。
年収が高くても、収入のほとんどを使ってしまう人もいます。
反対に、突出して高収入ではなくても、計画的に生活し、将来を考えてお金を管理できる人もいます。
婚活では数字が分かりやすいため、どうしても収入額に目が向きます。
しかし、人生を共に歩む相手として見るなら、「いくら稼いでいるか」と同時に「お金とどう付き合っているか」も確認してください。
あなたの人生を尊重してくれるか
結婚したからといって、女性の人生が男性の人生に吸収されるわけではありません。
あなたには、あなたの仕事、人間関係、趣味、家族、価値観があります。
人生を共に歩む男性なら、それらを尊重できることが大切です。
- あなたの仕事を軽く扱わないか
- 友人との付き合いを必要以上に制限しようとしないか
- 自分の希望だけを当然のように優先しないか
- あなたが大切にしていることに関心を持とうとするか
ここを見てください。
相手に合わせることは結婚生活で必要です。
しかし、一方だけが合わせ続ける関係は長くなるほど苦しくなります。
良い夫婦関係とは、どちらかが自分を失うことではありません。
それぞれの人生を持った二人が、重なる部分を少しずつ増やしていく関係だと私は考えています。
一緒にいるときの「自分」に注目する
男性を見極めようとすると、どうしても相手の条件や性格ばかり観察してしまいます。
しかし、もう一つ確認してほしいことがあります。
それは、その男性と一緒にいるときの自分です。
- 必要以上に気を遣っていないか
- 嫌われないために本音を隠していないか
- いつも相手の機嫌を気にしていないか
- 自分を良く見せようとして疲れていないか
- 自然に話すことができ、違う意見も安心して伝えられるでしょうか
「素の自分でいられる」という言葉は、何でも遠慮なく言ってよいという意味ではありません。
相手への配慮を持ちながらも、自分を過度に演じなくてよい関係ということです。
結婚生活は長く続きます。
交際中から無理をしなければ維持できない関係は、結婚後にはさらに負担になる可能性があります。
相手を見ると同時に、その相手といる自分を観察することも、結婚相手を見極める大切な方法です。
将来の話から逃げない男性か
結婚を考えているのであれば、将来について話せることも重要です。
何歳までに結婚したいという期限だけではありません。
- どこに住みたいのか
- 仕事をどうしたいのか
- 子どもについてどう考えているのか
- 親との関係をどう考えるのか
- 夫婦でどのような生活を送りたいのか
すべての答えが最初から一致している必要はありません。
また、将来は予想通りにならないこともあります。
大切なのは、現時点での考えをお互いに話せることです。
結婚について真剣に考えている男性であれば、すぐに完璧な答えを出せなくても、あなたとの将来を考えるための会話には向き合おうとします。
将来の話をするたびに話題を変えたり、「そのうち考えればいい」と長期間避け続けたりするのであれば、その姿勢自体を確認する必要があります。
問題を「二人の問題」として考えられるか
長い結婚生活では、どちらか一人だけでは解決できない問題が出てきます。
- 転職
- 病気
- 収入の変化
- 親の介護
- 子育て
- 住居の問題
こうしたとき、夫婦として重要なのは「誰が悪いか」を決めることより、「二人でどうするか」を考えられることです。
日常の小さな出来事にも、その姿勢は表れます。
デートの日程が合わないとき、相手のせいにするのではなく別の日を探せるか
意見が違ったとき、勝ち負けにしないで着地点を探せるか
トラブルが起きたとき、逃げずに話し合えるか
恋愛中からこうした部分を見ておくと、結婚後の姿を想像しやすくなります。
人生を共に歩める男性とは、問題が起きない男性ではありません。
問題が起きたとき、一緒に解決しようとする男性です。
完璧な男性を探さない
婚活を長く続けていると、相手を見る目が厳しくなっていくことがあります。
過去に会った男性たちの良かった部分を組み合わせ、無意識のうちに理想の男性像を作ってしまうこともあります。
- Aさんの収入
- Bさんの外見
- Cさんの優しさ
- Dさんの会話力
それをすべて持っている男性を探そうとすれば、相手選びは難しくなります。
人生を共に歩む相手に必要なのは、欠点がないことではありません。
欠点も含めて現実的に付き合えることです。
もちろん、何でも我慢しなさいという意味ではありません。
自分にとって譲れないものと、受け入れられる違いを分けることが大切なのです。
「もっと良い人がいるかもしれない」と考え続けるより、「この人となら二人で良い関係を作っていけるだろうか」と考えるほうが、結婚相手を見る視点としては現実的です。
まとめ
人生を共に歩む相手を見極めるとき、恋愛感情や条件だけでは判断できません。
- 条件を見るなら、その条件からどのような結婚生活になるのかまで考える
- 価値観を見るなら、同じかどうかだけではなく、違ったときに話し合えるかを見る
- 優しさを見るなら、機嫌の良いときだけではなく、問題が起きたときの態度を見る
- 収入を見るなら、金額だけではなく、お金に対する考え方を見る
- 男性自身だけでなく、その男性と一緒にいるときの自分も見る
結婚相手を見極めるというと、相手を細かく審査することのように感じるかもしれません。
しかし、本当に大切なのは「優秀な男性を探すこと」ではありません。
自分と一緒に人生を作っていける男性を探すことです。
- 長い人生では、環境も条件も変わります
- 今は安定している仕事が変わることもあります
- 収入が増えることも減ることもあります
- 健康状態が変化することもあります
- 家族の状況が変わることもあります
そのため、現在持っている条件だけで結婚相手を判断すると、将来の変化に対応できません。
- 変化が起きたときに話し合えるか
- お互いを尊重できるか
- 困ったときに協力できるか
- 小さな約束を積み重ねられるか
- そして、二人で人生をより良くしようと考えられるか
- こうした部分はプロフィールの数字には表れません
だからこそ、婚活では条件表だけではなく、実際に会い、会話を重ね、相手の行動を見ていくことが必要です。
「この男性は私の理想通りだろうか」と考えるだけではなく、「この男性となら、理想通りにならない人生も一緒に歩いていけるだろうか」と考えてみてください。
結婚とは、完成された理想の相手を見つけることではありません。
変化していく人生の中で、二人で考え、支え合い、関係を育てていける相手を選ぶことなのです。









恋愛のプロ・仲人の舘は、口が上手いわけでも、押しが強いわけでも、まして魔法を使えるわけでもありません。








