
仲人の舘です。
皆さんは、無数に存在すると言われる中国少数民族の三大ラブ伝説の一つ、「鹿回頭伝説」というのをご存じでしょうか。
これは、中国の最南端、東シナ海に浮かぶ海南島(はんなんとう)の一角に広がる鹿回頭半島の先住民、黎族の間から生まれた物語です。
その黎族として生まれた若き青年は、ある日、世にも珍しい金の鹿を見つけると、自らの手で捕えるべく、弓矢を構えて追いかけます。
追って追って追って、ようやく岸壁まで追い詰めたところで、自分の方を振り返った鹿の顔を見ると、なんと、実に美しい黎族のうら若き乙女ではありませんか。
どうやら、九死に一生を得たい一心で、必死に神に救いを求めた金の鹿の思いが大変身を遂げたようなのですが、青年はたちまち彼女に一目惚れしてしまいます。
そして、心身ともに人間になった金の鹿と結婚し、子孫繁栄に勤しみ、やがてこの地を担う一つの村を形成したのです。
これが鹿回頭伝説で、現地にはその物語を伝える銅像が建っています。
さらに、毎年中秋の名月の日には、この素晴らしい恋物語にちなんだお祭りが開催される他、この地で、海に向かって愛を叫ぶと、縁結び祈願が叶えられると言われています。
周囲に日本語の分かる人が殆どいなければ、それこそ、何だって大声で堂々と叫べます。
婚活疲れやストレスを解消するつもりで、思い切り叫んで良縁を求めてみてはいかがでしょうか。