
仲人の舘です。
皆さんは、「一期一会(いちごいちえ)」という言葉をご存じでしょうか?
この一期一会の一期は「一生」という意味で、一会は読んで字のごとく、一つの出会いという意味です。
つまり、一生に一度の出会い、早い話、もう二度とない出会いだという意味なのですが、それは決して、もう二度と会う事のない人との出会いという訳ではありません。
むしろ、その出会いが最良の出会いであって、今後いかに発展させて行くか、関係を深めて行くかが重要だという意味なのであります。
そもそもこの一期一会という言葉は、最近市川海老蔵さんが演じた事で再び脚光を浴びる事となった千利休の茶道に対する基本理念みたいなものです。
今、自分の目の前にいる人と、こうして出会い、こうして話をしたりしている時間は、もう二度と戻ってはきません。
だからこそ、この時を大切に思い、精一杯のおもてなしをさせていただきましょうという気持ちを込め、お茶を点てるという一つの心得なのです。
しかし、その裏側には、誠心誠意相手をもてなす事で好意を持ってもらえれば、また二度三度訪ねて来てもらえる。
ようするに、付き合いが始まり、今後何度も会えるようになるだろうという企みのようなものが潜んでいます。
そして、その関係を深められれば良縁となる訳で、正しく縁結びのごくごく基本的な考え方と言えるでしょう。
そう、人生における全ての出会いが一期一会であって、良縁を築くチャンスなのです。
特に男女の出会いについては、逆に既婚者には困る誘惑に見舞われる事もありますが、婚活中の方々にとっては、それがいつ、どこで結婚に結びつくかわかりません。
確かに、年の離れた人や好みのタイプでない人との一期一会は、正しくその場限りにしたいと思いがちです。
けれど、そう言いながらも付き合い、幸せになっておられるカップルも多いのです。
本気で結婚相手を探したいなら、常に一期一会の心構えで、前向きに初対面の人とはもちろん、周囲の全ての人と接する事が大切でしょう。