
仲人の舘です。
結婚1周年の記念に食事に行こうとか、旅行に行こうというご夫婦は多い事と思います。
また、家で2人だけでのんびり甘い一夜を過ごすというのも悪くはないでしょう。
何しろ、この時期はまだ、まぁあくまでも基本的にではありますが、新婚気分も抜けず非常に仲睦まじいはずです。
そこで、記念日を大切にしようという事になるのでしょう。
けれど、なぜか紙婚式を祝おうというご夫婦は、日本にはほとんどいらっしゃいません。
自分たちはもちろん、親や親戚、あるいは友人知人などから、そういう声を掛けられる事もめったにないのではないかと思われます。
そのくせ、結婚1周年を重要視するのは、私に言わせれば、実に不思議なのです。
だって、紙婚式と言うのは、結婚1周年の記念日の事なのです。
もっと大々的に取り上げたって、罰は当たらないというものでしょう。
紙婚式は、初めて迎える結婚記念日という事で、紙のように真っ白です。
これから2人で自由自在にいろいろな記録を書き込んで行こうという意味があると言われています。
そして、そのための手帳や日記帳、あるいはアルバムなどの紙製品をお互いがプレゼントし合う日でもあるのです。
ただ、この頃の若い夫婦というのは、まだまだ経験が浅く、夫としても、妻としても、ぎこちなさは否めないもの。
それを考えると、紙のように薄くて、破れやすいところから、この名が付けられたのではという気もしないでもありません。
けれど、これは英国で生まれた記念日であって、日本には、古くから伝わる和紙という素晴らしい紙があります。
実はこの和紙、普通の紙に比べて、驚くほど繊維が長いため、一見、薄くて弱そうに見えますが、本当はとっても丈夫なのです。
だから、寿命が長いという事で、これから10年、20年、そして50年と、幸せな夫婦でいられますようにという願掛けをするには最適な日ではないかとも思います。
という事で、世界遺産にもなった和紙の便せんに“破れるまでよろしく!”と書いたラブレターを出すのも素敵でしょうねって、破れるなんて言っちゃいけないですね(笑)