
仲人の舘です。
10年目の結婚記念日にダイヤモンドを!っというテレビCMがヒットしたせいでしょうか。
なんでも、結婚10周年イコール、ダイヤモンド婚式と思っておられる方も案外多いとお聞きしました。
でも、考えてもみてください、銅婚式こそ7年目で訪れますが、その後は、25年で銀婚式、50年目でやっと金婚式ですよ。
某会員システムでも、シルバーの上がプラチナで、そのもういっちょ上がダイヤモンドですからね、銅と銀の間がダイヤな訳がないでしょう。
という事で、ダイヤモンド婚式は正しく金婚式の上、結婚60周年を祝う式典なのです。
では、結婚10周年はと言うと、昔から「錫婚式」という事になっています。
錫というのは、見た目も綺麗で、柔軟性にも優れた実に加工が容易な金属です。
そこで、結婚して10年もたてば、夫婦ともに年を重ね、様々な経験から得た知識や要領が極められて来ますからね。
何があっても適当に上手に対応して、取りあえず円満な環境を作れるようになるだろうという事なんですよ。
でも、これって、とっても大事な事だけに、それができているのは素晴らしい事。
ならば、ちょうど節目に当たる年でもありますから、まあそこそこ盛大にお祝いしようというものなんですよね。
実際、錫という金属は非常に粒子があらく、注ぎ込んだ液体の不純物を吸収してくれる性質を持ち合わせています。
加えて、熱伝導率が高いのも大きな特徴で、冷たいビールやワインを注ぐと、その温度をグラス側も共有して、時間がたっても殆ど変化しません。
つまり、中身とグラスがそれぞれにバランスよく調和しあい、実に口当たりのいいまろやかさと温度を提供してくれるという訳です。
これは、10年頑張って来た夫婦だからこそ出来る裏技とも言えます。
お相手の言動を100パーセント真に受けて、ヒートアップしたり、逆に冷めたりする事なく、問題点を適度に吸収し、手頃なところで物事を受け止める。
そう、これが出来るように生った2人は、もう立派に成長していて、後はそれこそ、ダイヤモンド婚式まで、お互い元気で長生きを目指すのみと言ったところでしょう。