
仲人の舘です。
よく、陶磁器などと言われますが、実際には陶器と磁器は異なる物で、陶器より遙かに堅くて丈夫なのが磁器。
別名「石物」と呼ばれるガラス質の強固な焼き物ですが、指で弾くと、どことなく金属音のような鈍い音がする事でもおわかりの通り、非常に吸水性に乏しいのが大きな特徴です。
また、クリスタルのように透明ではなく、反透光性で、独特の雰囲気を持っていると言えるでしょう。
という事で、20年も連れ添った夫婦は、正にそんな石物のような頑固な夫婦で、どこかしらに不透明さも持ち合わせているものです。
そこで、結婚20周年の記念日は、何を隠そう「磁器婚式」となっています。
実際には、年代とともに値打ちを増すという意味で、もちろん有田焼や九谷焼のような高尚で味深いカップルも沢山おられます。
また、近頃主流となっている半自動化で大量生産される磁器のような庶民的なカップルも多いかと思いますが、いずれにせよベテラン夫婦の魅力は否めません。
さてさて、そんな磁器婚式には、当然のごとく調理器具や食器などの磁器製品を贈るのが習わし。
いつかは揃えたいと思っていた北欧の1客数万円もするような洋食器を思い切って買われるのも悪くはないでしょう。
また、子供たちの手も離れる頃という事で、陶磁器の郷へ旅行に行かれるご夫婦も多いようですね。