Q お見合いに来る男性は、自分で相手を見つけることができないような、さえない人が多いと聞きます。ときめきがないような気がするのですが。
A メディアの取材を受けたときなどに、「お見合いに来る男性はさえない人が多いんじゃないですか」と聞かれることがよくあります。でも、私どもの写真付きファイルをお見せするとみなさん一様に、「こんなに素敵な人がいらっしゃるのですか?」と驚かれます。
会員希望の方には、この写真付きのファイルをお見せしてから入会していただいていますから、「さえない人ばかりでは」といった心配は杞憂に終わると思います。
また私どもでは、入会されてもおそらくお見合いの申し込みがないだろうなと思われる人は、入会前に丁寧にお断りしています。お見合いさせることができないというのは、仲人さんにとっては最も避けたい、仲人としてのプライドにかかわることだからです。
さらに、仲人さんは自宅を解放して営業なさっている方が多いので、入会者を選ぶときも慎重で、信用できる方だと見定めたうえで入会していただいています。ですから、「お見合いに来る男性は、自分で相手を見つけることができないつまらない人」といった懸念は、私どもの会においてはまったくありません。
会員さんたちを見ていると、むしろ結婚してからときめきを感じ、恋愛なさる方が多いように思います。「結婚して主人に惚れ直しています」「いまだにラブラブです」、こういった年賀状をくださる方は、毎年たくさんいらっしゃいます。
Q なかなか結婚しない息子を入会させたいのですが、入会をしぶっています。仲人さんのお力をお借りしたいのですが……。
A 昔と違って晩婚化しているとはいえ、いつまでも独身でいるお子様たちを心配してしぶるお子さんを連れて私どもの会にいらっしゃる親御さんもいます。お子さんが納得されてから入会の手続きのために足を運んでいただくというのが基本ですが、親御さんといっしょにいらしてもまだしぶっておられるようでしたら、まずその原因をはっきりさせます。もしかすると、お付き合いしている相手がいらっしゃるのに、ご両親にはそのことを話していらっしゃらないのかもしれません。
また、親に言われて入会するのが嫌だと思っていらっしゃるのかもしれません。でも、実は私たちは、そういう方にいちばん入会していただきたいのです。
親の意見で結婚が決まってしまう人は、お相手に対しても親の目を気にされて、相手の方本人を見ようとしません。「親に言われて入会するのが嫌」という人は、自分をしっかり持っている人ですから、きちんと相手と向き合ってその人を自分で見定めようとなさいます。当会に対して疑問を持っていらっしゃるのであれば、私どものシステムなどをきちんと説明しますし、いろいろな質間にもお答えしています。でも、そこから先はやはりお子様自身の問題です。
先にも述べたように、入会後は仲人さんのところに足を運んでいただかないことには、いくらご両親が焦っても、話は前に進まないのです。ご両親の気持ちを伝え、私どものシステムについて伝えたあとは、お子様の判断にまかせることにいたしましょう。
Q 写真付きファイルのでーたのところに、G、S、★などのマークがついていますが、これはどういう意味でしょうか。※
A 私どもの会では、情報をきちんと性格にお伝えすることを第一に考えています。そこで、その情報を一目でだけでも分かるよう、マークを付けています。
まず「G」は、大卒、または年収一千万円以上の男性を希望する「グリーン車コース」を希望している女性です。ですから、その条件にあてはまらない男性は、Gマークの付いた女性に、お見合いの申し込みをすることはできません。一方、男性に付けられたGマークは、その方が「グリーン車コース」の条件を満たしていることを表しています。
「S」は「シルバーコース」を希望なさっている方です。シルバーコースについては第五章で詳しく述べますが、高齢で再婚する方で、財産や年金保護する目的から入籍せずに同居を希望するコースです。ですから、Sマークの方にお見合いを申し込む方もまた、それを承知された上で申し込みしていただくことになります。
そして★マークは、心身になんらかの生涯をもっているけれど、生活には支障がないという方です。たとえば、腎臓の病気などで人工透析を受けているという人であれば、このマークを記載しています。
※現在はG、S、★などのマークは一切ありません。
Q お見合いやデートのときのお茶や食事代は、男性が払ったほうがいいのでしょうか。
A ※お見合いは基本的には割り勘ですが、私は男性に は「断わるんだったら割り勘、好かれたいのだったらご馳走しなさい」と言っています。断わるのであれば割り勘にしたほうが両者とも貸し惜りがなくすっきり しますが、交際したいと思うのでしたらご馳走したほうが好感度はあがります。女性にとっては男性の一つ一つの行動が、結婚生活についての情報源になりま す。交際に入ってからもいつも割り勘では、女性は男性が金銭に細かいのではと感じ、結婚後もたいして生活費をもらえないのではと、将来にも不安を覚えるか もしれません。
ただし、ご馳走してもらったときには、女性も一言「ご馳走様でした」と男性に伝えるのを忘れないようにしてください。男性にとって もまた、女性の言動は結婚後の情報源です。男性が払うのが当り前とばかり、さっさと店を出てしまうようでは、礼儀を知らないのではと思われても仕方がない と思います。
※現在は、お見合い時の飲食料金のお支払いは各自払いでと決まっています。
なお、交際に入りましてからは自由です。
Q 交際期間の原則は三ケ月ということですが、たった三ケ月で一生の相手を決めることができるのでしょうか。
A 三ケ月の間、週に一回しか会わなかったとしても、合計十二回会えることになります。その間にどういう人かをしっかりと見ていれば、結論は自然に出ると思います。一生の買い物と言われる家やマンションは、二度か三度見ただけで買うかどうか決断を求められます。一生のパートナーを選ぶには、十分な日数ではないでしょうか。
遠距離だとそう何回も会えないのではないかと思う人もいるかもしれませんが、これも決まるときには決まってしまうものです。
最近、新潟のある女性が、埼玉の男性とお付き合いし、結婚を決めました。その女性は、地元の男性と交際していたときは「時間がない」という理由でなかなか会おうとしませんでしたし、仲人さんのところも「遠い」ということであまり通ってこなかったのですが、埼玉の男性のときには二週間に一度は必ずお互いを行き来していたようですし、仲人さんにもきちんと連絡してきたそうです。いったん相手を好きになってしまえば、結婚に向けて前に進もうとするものです。
逆に、お付き合いする期間の長さが長ければ長いほど、相手のことがよくわかってくるかと言えば、そんなことはありません。何年かけて付き合っても、ひとつ屋根の下に暮らしてみなくてはわからないことがたくさんあります。
私事ですが、私自身は一歳ちがいの女性と早年で結婚いたしました。結婚までに約二年付き合いましたが、それでも結婚したときに「この人にこんな面があったんだ」と驚くことはたくさんありました。お付き合いしている間に視界に入ることはどうしても限られます。けれども、人間として基本的なところ、つまり仕事に対してまじめに取り組んでいる人か、人に対する思いやりがあるかといったところさえおさえておけば、私どもの会員さんであればたいていは間違いないと思います。
あるとき、三ケ月たってもなかなか結婚に踏み切れない女性がいたので、どこに問題を感じているのか、仲人さんがじっくり彼女と向き合って話をしてみました。そして、さまざまな角度から彼について訊ねてみたところ、彼女が躊躇している原因が「結婚したら財布を私に預けてくれそうにない」ということにあると分かりました、そこで、どうしてそう思ったのか訊ねてみたそうです。すると、デート中に生活費の話になったとき、彼は「僕は自分で計画を立てたいほうだから、君には生活費を決めて渡すよ」と言ったというのです。「もし一日に千円くらいしか渡してもらえなかったらどうしよう」というのが彼女の唯一の懸念でした。そこで後日、仲人さんが連絡して彼本人に聞いてみたところ、彼は「実はそこまで彼女に言うつもりはなかった。最終的には彼女に財布を預けるつもりだけど、お小遣いいくらくらいくれるんだろうなあ」と答えたそうです。
三章でも述べたとおり、女性はときどき先を見すぎてしまう傾向にあり、たいしたことではないのに、それを必要以上に大きくとらえて悩んでしまいます。また、突き詰めるような言い方をしてしまうのも、女性の特徴です。相手がどう答えるかは、自分の聞き方次第だということも覚えておいてください。
お見合いというのは、自分自身を知る良い機会でもあります。
ある女性は仲人さんに「自分がわがままだから、それを受け止めてくれる人がいいのだけれど、どうやってそれを見極めればいいのか」と訊ねました。そこで仲人さんは、「三ケ月のお付き合いの間に、たまにわがままを言ってみればいいじゃない」と答えたのですが、女性は「でも、それが原因で嫌われてしまうのが怖い」と言います。でも、それで彼女を嫌ってしまうような男性であれば、結婚して生活してもうまくいくはずがありません。
お酒飲みかどうかを確かめるためには、いっしょに食事したときに相手のお酒の飲み方を見ればわかります。それと同じように、性格が合うかどうかも、自分で確かめる以外にありません。そして、そのために、三ケ月というのは十分な期間だと思います。
Q 両親に会わせるタイミングがわかりません。いつころ紹介するのがいいのでしょうか。
A 昔のような家同土の結婚ならいざ知らず、現代の結婚は、本人同士の気持ち次第です。ですから両親には、自分たちの結婚の意志が固まったところで会わせるのがいちばんです。でも、そのあたりのタイミングは、人によってさまざまですから、ぜひ仲人さんに相談してみてください。仲人さんは、これまでの経験からいろいろなアドバイスをしてくれると思います。
なぜ、仲人さんに相談することをすすめるかというと、これまで仲人さんに相談することなく両親に会わせてしまい、縁がこわれてしまったことが何度かあったからです。
ある男性は、仕事の都合で女性の家のすぐ近くまで来ていたこともあって、夕食をともにしようと、女性に連絡して家から出てきてもらいました。そして食後、そのままの勢いで「今日は僕の家の両親に、これから会いに行こう」と言って、男性は女性を家に連れていきました。女性は家で寛いでいたため、普段着にジーンズといったラフな格好のままでした。ところが、その格好を見て少々お酒が入っていたお父さんは「夜遅くにいきなり相手を訪ね、しかもそんな格好とは失礼だ」とそのお嬢さんにお説教を始めてしまったのです。これがもとで、そのカップルは成立しませんでした。
親を紹介する場合、男性はしばしば自分の親から紹介しようとします。でも、まず女性の親に「お付き合いさせていただいている○○というものです」とあいさつに行くのが順当です。また、人の家にお邪魔するのですから、手土産を持っていくことも常識でしょう。そのときに、何を持っていくか、どのくらいの金額のものが良いのかも重要です。「そんなことまで」と思かれるかもしれませんが、なかには一目で金額の安いものと分かるものを持っていき、「うちの娘はこんなに安く見られているのか」と思われてしまう人もいるのです。仲人さんは、親に会わせるタイミングだけでなく、そのときの服装、どんなものを手土産に持っていけばいいのかといったこともアドバイスしてくれるはずです。相手の親御さんがどんなものが好きなのか、仲人さんだったらあらかじめ彼女に聞きだしてくれることもできます。
一方、本人同土の気持ちが固まっていないうちに両親に会わせると、せっかくうまくいっていた交際がこわれてしまうこともあります。
四十五歳の初婚の女性で、大きな病院の看護婦をしている人がいました。五十代の男性との交際を始めたときに、田舎に連れていって親に紹介したそうですが、親が相手に不満だったらしく「ここまで待ったんだから、もっと良い人にしなさい」と彼女に言って、結局そのカップルは結婚には至りませんでした。
親のほうも最初は「結婚さえしてくれれば」と言っていたのが、いざとなると高望みしてしまうようです。こういったことも本人の気持ちが固まっていれば、きちんと親にも説明できるはずです。
またなかには、いまだに「嫁をもらう」といった感覚の男性側の親もいます。これも仲人さんに伝えて相談すれば、適確なアドバイスで、親の気持ちをなごませる術を教えてくれますし、「今はそういう時代ではないのですよ」と親御さんを説得してくれることと思います。
Q 娘は一人っ子ですから養子をとりたいのですが、養子でも良いとおっしゃる方はいらっしゃるのでしょうか。
A 一人っ子が増えているご時世ですから、そういう条件を出したい気持ちもわかるのですが、結婚相談所といえども、養子を希望なさる方というのはやはりなかなかいません。ただし、養子でも構わない、または養子は無理だけど、お嬢さんのご両親と同居するのは構わないという方はいらっしゃいます。都市部の不動産価格はまだまだ高く新婚夫婦には手が出るものではありませんし、また共働きの場合、将来子どもができたときに手伝ってもらえるということから、奥さんの両親と同居する「マスオさん」状態というのは、男性にとっても都合が良いのかもしれません。
最近は一人っ子同士の結婚も増えていますから、土地を娘さんの親が提供し、息子さんの親がそこに家を建てるといった話もあるようです。
ですから、何がなんでも養子と決めつけるのではなく、できるだけ近くに住んでほしいとか、家に入らなくてもお墓の面倒をみてほしいなど、もう少しゆるやかなものであれば、ずいぶん可能性は高くなると思います。
Q 成婚料はいったいいつ仲人さんにお支払いすればいいのでしょうか。
A 順調に交際が進み、お互い結婚しようとする意志が決まれば成婚となります。本人同士も幸せいっぱいですし、ご両親も喜んでいらっしゃる、そして仲人さんにとっても労が報われるいちばんうれしいときと言えるでしょう。
成婚料を払うタイミングとしては、具体的には、結婚する意志を持って親に会った後、婚約指輪を買ったとき、婚約の日取りが決まったときなどです※。
なお、交際している女性が自分と結婚の意志があるかどうかを確かめるときに、指輪は大きなキーポイントになります。指輪のサイズを聞かれて、女性が答えを返してくれるときは、それをもらえることを前提としています。ですから逆に言えば、かたくなに自分の指のサイズを教えない人は、あまり見込みはなさそうだと思ったほうがいいかもしれません。
相手とけんかして縁がこわれそうになったときに、指輪を贈ることで無事に結婚に至ったカップルもありました。
その男性もかなり離れた場所に住んでいる女性とお付き合いしていたのですが、あるときささいなことで意見が食い違い、それからしばらく関係がぎくしゃくしていました。でも、その男性には彼女と結婚したいという意思がありましたから、仲人さんが彼女の家を訪ねるようアドバイスしたのです。ところが、その男性はたいへん内気だったこともあり、新幹線に乗ってわざわざ彼女の家の前まで訪ねたものの、誰も出てこなかったという理由でそのまま帰ってきてしまったのです。郵便受けに伝言も残さず、留守番電話にメッセージひとつ入れずに、です。これでは誠意の伝わりようがありません。そこで、もう一度仲人さんがアドバイスし、今度は「指輪をいっしょに買いましょう」と彼女を誘い、二人で指輪を買いに行って無事結婚が決まりました。
指輪が動けば、そのカップルはたいてい結婚が決まります。女性にとって指輪は、心を決めるための大きな要素のひとつなのです。
※成婚料は会員双方で婚約の合意がなされた場合(会員双方で結婚の意思表示をした時)が基本となります。