はじめに
恋愛のプロ・仲人の舘です。
結婚相手を選ぶ基準は、時代とともに大きく変化してきました。
昭和の結婚と令和の結婚を比べると、単に出会い方が変わっただけではありません。
「誰と結婚するかを、誰が決めるのか」という根本的な部分まで変わっています。
昭和には、家族や親戚、職場、地域社会などが結婚に強く関わる時代がありました。
一方、令和ではマッチングアプリや結婚相談所、婚活パーティーなどを利用し、自分自身で相手を探して選ぶことが一般的になっています。
自由度が高くなったことは間違いありません。
しかし、自由になれば必ず結婚相手を選びやすくなるかというと、そう単純ではありません。
むしろ現代の婚活では「選択肢が多すぎて決められない」という問題が起きています。
30代、40代で婚活をする女性にとって大切なのは、昭和の価値観に戻ることでも、令和の価値観だけを正しいと考えることでもありません。
時代によって何が変わり、逆に結婚相手選びで何が変わっていないのかを理解することです。
昭和の結婚は「個人」だけの問題ではなかった
昭和と一口に言っても60年以上ありますから、当然、前半と後半では結婚事情が異なります。
その点を踏まえたうえで大きな傾向を見ると、昭和の結婚には現在よりも家族や職場、地域社会とのつながりが強く影響していました。
親戚や知人からの紹介、お見合い、職場での出会いなど、身近な人間関係の延長線上に結婚があったのです。
そのため、相手を見るときにも本人の魅力だけではなく、仕事、家族、生活基盤、周囲からの評判などが重要な判断材料になりました。
現代から見ると窮屈に感じる部分もあるでしょう。
女性に求められる役割も現在とは大きく異なり、誰にとっても理想的な時代だったとは言えません。
ただし、結婚相手を「生活をともにする人」として見る意識は、今より強かった面があります。
恋愛感情だけでなく、この人と家庭を作れるかという現実的な視点が最初から入りやすかったのです。
令和は自分で相手を探す時代
令和の婚活で大きく変わったのは、出会える相手の範囲です。
スマートフォンがあれば、それまで生活圏が重ならなかった男性とも出会えます。
職場も住んでいる地域も異なる男性と知り合い、交際し、結婚することも珍しくありません。
結婚相談所でも、多くの会員情報から条件を設定して相手を探せる仕組みが普及しています。
これは婚活する人にとって大きな利点です。
一方で、選択肢が増えたことによる難しさもあります。
一人の男性に会った後、「もっと自分に合う人がいるのではないか」と考えやすくなったからです。
以前なら身近な数人の中から考えていたものが、現在では画面を開けば次の候補が表示されます。
出会いやすくなった反面、一人の相手を深く知る前に次へ進みやすくなったのです。
令和の婚活では「出会う力」以上に「選ぶ力」が必要になっています。
条件で探せるからこそ条件に迷う
現代の婚活では、年齢、年収、学歴、身長、職業、居住地など、さまざまな条件から男性を検索できます。
便利な機能ですが、条件検索には注意が必要です。
条件を細かく設定するほど、自分に合う結婚相手を見つけられるように思えるからです。
実際には、検索条件と結婚生活の相性は同じではありません。
例えば年収が希望以上でも、お金の使い方が大きく違えば生活では衝突するかもしれません。
- 学歴が理想通りでも、話し合いのできる人とは限りません
- 身長や外見が好みでも、家庭生活に対する考え方まで一致するわけではありません
条件は相手を探すための入口としては有効です。
しかし、条件だけで結婚生活の質を判断することはできません。
検索画面では見えない部分を、実際に会いながら確認する必要があります。
昭和から学べるのは「生活を見る視点」
昭和の結婚観をそのまま現代に持ち込む必要はありません。
家柄や世間体を優先し、自分の気持ちを後回しにするような結婚相手選びは、現代の価値観には合わないでしょう。
しかし、昭和の結婚相手選びから参考にできることがあります。
それが「生活を見る」という視点です。
結婚は、デートの延長だけではありません。
- 平日の朝があります
- 仕事で疲れて帰る夜があります
- 家事があります
- お金の管理があります
- 病気になる日もあります
- 親との関係もあります
- 夫婦で判断しなければならない出来事も起こります
結婚相手を選ぶということは、こうした日常を一緒に過ごす人を選ぶということです。
恋愛中の楽しさは大切ですが、「一緒に生活できるか」という視点を加えることで、相手の見え方は大きく変わります。
令和では女性自身の人生設計が重要になる
現代の結婚相手選びでもう一つ重要なのが、女性自身の生き方です。
昭和と比較すると、現在は結婚後も仕事を続ける女性が珍しくありません。
そのため、男性の条件を見るだけではなく、自分が結婚後にどのような人生を送りたいのかを整理しておく必要があります。
- 仕事を続けたいのか
- 住む場所をどうしたいのか
- 家事をどう分担したいのか
- 子どもについてどう考えるのか
- 親との関係をどうするのか
- 休日をどのように過ごしたいのか
こうした希望が曖昧なままだと、男性を比較する基準も曖昧になります。
すると年収や外見など、わかりやすい条件ばかりに目が向きます。
令和の婚活では「どんな男性と結婚したいか」を考える前に、「自分はどんな結婚生活を送りたいか」を考えることが重要なのです。
「好き」と「結婚できる」は分けて考える
恋愛結婚が当たり前になった現代では、「好きになった人と結婚する」という考え方が自然です。
もちろん、好意のない男性と無理に結婚する必要はありません。
ただし、好きという感情だけで結婚相手としての相性まで判断するのは危険です。
恋人として魅力的な男性と、夫として生活を築きやすい男性が必ず一致するとは限らないからです。
- 会うたびに楽しい
- 話が面白い
- 外見が好み
- ドキドキする
これらは恋愛では大切な要素です。
しかし結婚を考えるなら、さらに確認したいことがあります。
- 約束を守れるか
- 意見が違うときに話し合えるか
- 相手の事情を考えられるか
- お金や仕事について現実的に考えられるか
- 問題が起きたときに逃げずに向き合えるか
恋愛感情と生活者としての信頼性の両方を見ることが、大人の婚活には必要です。
条件より「行動」を見る
仲人として男性を見るとき、私が重視するのは言葉だけではありません。
行動です。
プロフィールには、いくらでも立派なことを書けます。
「家族を大切にしたい」「お互いを尊重できる夫婦になりたい」と書くこともできます。
重要なのは、それが普段の行動に表れているかです。
- 待ち合わせの時間を守る
- 予定を変更するときには早めに連絡する
- 女性の話を聞く
- 自分の都合だけで予定を決めない
- 店員など自分との利害関係が薄い人にも丁寧に接する
こうした小さな行動の積み重ねに、その人の生活者としての姿が表れます。
結婚相手を見極めるときには、魅力的な言葉より日常的な行動を見ることです。
これは昭和でも令和でも変わらない、本質的な部分だと思います。
30代・40代だからこそ「優先順位」を決める
30代、40代の婚活では、若い頃より自分の生活が確立している女性が多くなります。
仕事で責任ある立場になり、自分なりの生活リズムや価値観もできています。
これは決して婚活の不利ではありません。
むしろ、自分に必要な結婚生活を具体的に考えられる年代です。
ただし、希望条件をすべて満たす男性を探そうとすると婚活が長期化することがあります。
そこで必要なのが優先順位です。
- 絶対に譲れないこと
- できれば満たしてほしいこと
- 実際に会ってから判断できること
この三つ程度に分けて考えてみるとよいでしょう。
例えば
- 誠実に話し合えることは譲れない
- 年収は一定の生活ができれば幅を持たせる
- 趣味が違うことは会ってから判断する
このように整理すると、条件表だけでは見えなかった男性にも可能性が生まれます。
結婚相手選びで必要なのは、条件をなくすことではありません。
条件に順位をつけることです。
「もっと良い人がいるかも」が現代婚活を難しくする
令和の婚活で特に気をつけたいのが、「もっと良い人がいるかもしれない」という感覚です。
一人の男性と会って特に問題がなくても、強烈な魅力を感じなければ次の男性を探す。
そして次の男性にも何か足りないところを見つけ、また探す。
これを続けていると、出会いの数は増えても関係は深まりません。
結婚相手は、比較表で最高得点を取った男性とは限りません。
実際の結婚生活では、お互いに違うところがあり、それを調整しながら夫婦になっていきます。
初対面から「この人しかいない」と確信できるケースばかりではありません。
最初は普通の印象だった男性でも、何度か会ううちに誠実さや安心感が見えてくることがあります。
明確な問題がないのであれば、二回、三回と会ってみる。
この余白を持てる女性は、現代婚活の豊富な選択肢に振り回されにくくなります。
昭和にも令和にも共通する結婚相手選びの本質
時代が変われば、出会い方も男女の役割も結婚観も変わります。
それでも、結婚相手選びの本質まで完全に変わったわけではありません。
- 信頼できること
- 困ったときに話し合えること
- 相手を尊重できること
- 現実の生活を協力して作れること
- 一緒にいる自分を無理に演じなくてよいこと
これらはプロフィール検索では簡単に数値化できません。
だからこそ、実際に会う必要があります。
婚活サービスは相手を見つけるための仕組みであって、結婚相手を自動的に決めてくれる仕組みではありません。
最終的に必要なのは、自分自身の判断です。
まとめ
昭和と令和では、結婚相手の選び方が大きく変わりました。
昭和には家族、職場、地域社会などのつながりの中で相手と出会い、結婚を生活や家族という単位で考える傾向がありました。
令和では個人の意思がより尊重され、マッチングアプリや結婚相談所などを利用して、自分自身で幅広い候補から相手を探せます。
現代の婚活は自由です。
しかし、自由だからこそ難しい部分もあります。
選択肢が多く、条件による比較が簡単になった結果、「もっと良い人がいるかもしれない」と迷い続けることができてしまうからです。
30代、40代の女性が結婚相手を選ぶ際には、昭和的な価値観に戻る必要はありません。
一方で、相手を「生活をともにする人」として見る視点は、今でも十分に参考になります。
年収、職業、学歴、外見などの条件だけではなく、話し合えるか、約束を守るか、相手を尊重できるか、現実的な生活を一緒に築けるかを見ることです。
そして何より、自分がどのような結婚生活を望んでいるのかを明確にしてください。
相手に求める条件だけを増やしても、良い結婚相手を選べるとは限りません。
自分の人生にとって何が重要なのかがわかって初めて、相手を見る基準ができます。
昭和から令和へ、結婚の形は大きく変わりました。
それでも、「誰となら安心して日常を積み重ねられるか」という結婚相手選びの本質は、それほど変わっていないのです。









恋愛のプロ・仲人の舘は、口が上手いわけでも、押しが強いわけでも、まして魔法を使えるわけでもありません。








